
2021年7月末、政府は、不妊治療の公的医療保険の適応範囲に「人工授精」を含める方針を固めました。治療費が高額な「体外受精」なども対象とする方向で、すでに議論が進んでいますが、より広く一般的に行われている人工授精についても2022年度からの適用を目指すことを発表しました。人工授精の治療回数については、現在検討中とのことです。
人工授精とは?

人工授精は、濃縮した精子を女性の子宮に注入する治療法です。自然に近い方法でおこなわれるため、女性の負担もあまり大きくありません。逆にいうと、体外受精のように飛躍的に妊娠率が上がるわけではなく、タイミング療法の1回あたりの妊娠率が約3~5%に比べて人工授精の場合は約5~10%ほどで、けっして高くはありません。したがって、人工授精1回だけでは結果が出ないことも多く、少なくとも3~4回は続けた方がよいとされています。6回程度の治療で妊娠に至らない場合は、次の段階である体外受精に進むことが推奨されています。
人工授精、体外受精にかかる費用

人工授精を受ける場合の平均費用は、都内のクリニックで1回当たり約1万5千円~2万円ほどです。
検査料を合わせても、およそ3万円ぐらいが目安になります。国の実態調査でも、1回あたりの費用は平均約3万円でした。
体外受精の1回あたりの費用は約50万円とされ、人工授精はそれよりも低額ですが、国の助成制度の対象外あり、不妊に悩む夫婦の負担となっていました。政府はこうしたことを基に、治療の回数に上限を設ける方向で検討しています。
まとめ
近年では、女性の晩婚化が進んでいることや、キャリア形成指向などにより妊娠を考える年齢が上昇してきていることもあり、不妊の割合はもっと高いのではないかとも言われています。
また、女性だけではなく男性においても加齢により妊娠が起こりにくくなることがわかっています。不妊治療が遅れることで効果が下がってしまうことを考えると、生殖年齢の男女が妊娠を希望し、1年以上避妊せず、性交を行っているにもかかわらず、妊娠の成立を見ない場合は、検査や治療にも時間を要するため、男性、女性ともに、早めに病院を受診した方が良いでしょう。
妊娠を希望する夫婦、これから、妊娠を待ち望んでいる方男女に、ためになる情報をこれからも発信したいと思います。

