子宮がん検診ASC-USという診断。HPVの型式によって、子宮がんになる確率が変わるのかな?

婦人科看護師きくとまです。今回は子宮頸がん検診にて再検査になり、ASC-USと出た場合の説明をしたいと思います。

最近は性交年齢の若年齢化が進んでいるため、20代~30代女性の子宮頸がん発生が増加しています。性交渉を持ったことのある多くの女性が一生に一度は感染します。コンドームを使用しても感染予防はできないこともあるので、HPVに感染したことのない女性はむしろ少数派です。しかし、ほとんどのHPV感染は自然免疫力によって治ります。
一部のひと(約10%)では、HPVが消失せず、感染が長期化(持続感染)し、この場合、がんの前病変(異形成)を経て、子宮頸がんに進行する危険性がないとはいえません。持続感染化するかどうかには個人差があり、現時点では予測できません。
また、HPV感染から子宮頸がんに至る期間は平均10年以上とされていますが、個人差があり、免疫力が弱い体質などでは数年で進行する場合があります。
HPV検査を子宮頸がん検診(細胞疹)に併用し、精密検査をすることで、現在の状態が正確にわかります。HPV検査は、原因ウイルスの存在を調べる検査なので、診断の精度をほぼ100%にまで引き上げることができ、ひいてはがん検診(細胞疹)の頻度を減らすことも可能になります。

ASCーUS(+)に出たということは、子宮頸がんになるウイルスに感染しているということになります。しかし、そのウイルスもそれぞれ特徴がありますので、この検査でHPV型式を確認することになります。型式によっては子宮がんになるリスクが高くなるなるものもあります。型式を知ることで、今後の自分の状態を正しく知り予防していきましょう。

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HPVはすぐに感染するの?

HPVウィルスは、セックスを経験した女性では、50~80%はこのウィルスに感染すると推計されています。特に90%は2年以内にウィルスが消失します。ただ、一部のひとでHPV感染が長期化(持続感染)することがあります。自覚症状もなく、膣内で感染が持続することで子宮頸がんを発症することがわかっています。HPV持続感染によって関連する発がんは約10%と言われており、子宮頸がんは世界で年間50万人が罹患しいると言われ、女性が発症するがんの中では、3番目に多いがんであることがわかっています。

HPVの型式がわかることで癌になりやすいなどがわかるの?

子宮頸がんの、実に99%がHPVの持続感染が原因で生じる前がん病変(異形成)を経て、がん化することが明らかになってきています。HPVウィルスは現在100種類を超える型に分類されていますが、その全てが子宮頸がんになるわけではないのです。

主に、子宮頸がん発生に関連するHPVウィルスは13種類であるとされ、ハイリスク型と呼ばれています。(16、18、31、33、35、39、45、51、52、56、58、59、68型)

その中でも特に子宮頸がんへ移行する頻度が高い型式が16型と18型になります。この型式は若年層で発症する確率が高いことがわかっています。

16、18型を除いたハイリスク型(31、33、35、45、52、58)は、高齢でなおかつ、浸潤がんになるタイプのがんで多く検出されています。

この他に良性病変であるイボやコンジローマの原因となる2種類の型(6、11)の感染もあります。

HPV型式を確認した後は、必ず今後の予防に備えるため検診を続けましょう


初回のHPV検査が陽性で、次のHPV検査(6~12ヶ月後)で陰性であった場合は、原因ウイルスが消えているため、がんになる可能性は低くなります。その時点のがん検診(細胞疹)でも陰性の場合は、その後3年間は検診の必要がないとされています(米国ガイドライン)。
一方、2回以上連続してHPV陽性となった場合は、持続感染と考えられ、どこかにがん前病変(異形成)が存在するか、将来がん前病変(異形成)から子宮頸がんに進行する可能性があることになります。精密検査で異常がなくとも陰性化するまで、定期検診を受診する必要があります(半年に一回、もしくは、一年に一回)
子宮頸がんは他のがんと異なり、検診でより確実に予防できます。
このことから、子宮頸がん検診はがんの早期発見を見逃さない、がんになる前の段階での予防(異形成での発見、治療)が出来ることがわかっています。
子宮頸がん再検査になったら、ほっとかずに、必ず受診しましょう。

この記事を書いた人
きくとま

婦人科看護師。受胎調節実地指導員、ピンクリボンアドバイザー取得。
思春期からおばあちゃんまで、全ての女性を診るのが婦人科です。女性ならではの心配事、病気について、心配なことがあったらいつでもご相談下さい

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