卵巣がん、iPS細胞を使って治療をする治験開始。卵巣がんの患者に明るい光が見えてきた

卵巣がんが再発し、有効な治療法がなくなった患者に、iPS細胞(人工多能性幹細胞)から作った特殊な免疫細胞を投与し、治療をするという治験を始めたことがわかりました。卵巣がんを狙い撃ち出来るのが特徴で、副作用が少ないと期待されています。 iPS 細胞由来の免疫細胞を使用した治験は、国内で2例目となります。

対象は、新規患者が年2000人程度とされる「卵巣明細胞がん」のうち、再発して、お腹の臓器を包んでいる腹膜にがんが散らばった「腹膜播種」の患者です。この状態では、手術はできず、抗がん剤の治療となりますが、効果もほとんど期待されないのが現状です。

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卵巣がんとは?

子宮には左右に卵巣という臓器がついており、これらに発生するがんを卵巣がんと言います。国内の卵巣がん患者さんは増加傾向にあり、年間で約1万人が罹患し、約5000人が死亡するといわれています。婦人科がんでは最も死亡者数が多い疾患です。卵巣がんは沈黙のがんと言われ、ほとんど症状がなく、ある程度大きくなるか、お腹に腹水が溜まるなど、すでに進行してから、初めて自覚症状がでるため、早期発見しにくいがんであり、半数以上が進行がんで診断されます。また卵巣がんと良性の卵巣腫瘍との鑑別は難しく、手術で摘出・検査してから初めてがんと診断される場合も多くあります。

iPS 細胞を使用して卵巣がんを治療するイメージ

治験では、備蓄された他人の iPS 細胞に卵巣がんを効率よく見つけだすたんぱく質の遺伝子を組み込み、がんを攻撃する免疫細胞、別名、「ナチュラルキラー細胞」を作り出します。それを、卵巣がんの患者に投与する治療となります。

最初の患者は、50代の女性。2021年9月に3回、お腹に投与しました。現時点では、目立った副作用は確認されていないとのこと。

マウスの実験では、がん細胞を攻撃し、生存期間が延びたという結果が出ています。

まとめ

iPS 細胞を使用した卵巣がんに特化して働く免疫細胞を使ったがん治療、現在、治験を進めているようですが、安全性、有効性が早く確認でき、卵巣がんの患者の治療として早期に使われるようになることを期待します。

この記事を書いた人
きくとま

婦人科看護師。受胎調節実地指導員、ピンクリボンアドバイザー取得。
思春期からおばあちゃんまで、全ての女性を診るのが婦人科です。女性ならではの心配事、病気について、心配なことがあったらいつでもご相談下さい

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