
婦人科看護師きくとまです。
時々、陰部の左右どちらかに小指大から鶏卵大くらいに膨らんだものが出来たことはありませんか?少し気になるくらいで、いつの間にかなくなっていた、そんなことはありませんか?それだけなら問題ないのですが、今回は、痛みが出る時もあるバルトリン腺についてお話したいと思います。
時々腫れあがるバルトリン腺、自分が当てはまった場合どうしたらいい?治療は?バルトリン腺とは何?についてお答えしたいと思います。
バルトリン腺の重症化で40代が多い理由
軽度であれば経過観察でよいこの症状、20代に多くみられるようです。激しい痛みを伴い、繰り返す症状を訴えられる方は40代が多く、人にも言えず、我慢している人も多いようです。ネットで調べて、婦人科を受診された時は大概、大きく腫れあがって激痛を伴い、椅子に座るのも痛くてたまらないという方が多くみられます。
バルトリン腺膿腫は治療を行い排出することですぐに痛みは軽減
この症状は、バルトリン腺膿腫と言われ、多くは、分泌物を排出する管が腫れて大きくなったものです。バルトリン腺に菌が侵入して感染を起こすと外陰部が腫れ、強い痛みを伴うことがあります。腫れている部分の膿(うみ)を穿刺、切開、開窓術などの治療を行い排出することですぐに痛みは軽減します。
バルトリン腺とはいったい何?

バルトリン腺は、腟の入口から1~2cm奥に位置するえんどう豆大の左右一対の分泌腺です。性行為を滑らかにするため、透明の粘液を分泌し、外陰部を潤す役目があります。腟の入り口に分泌液を排出する2mm程度の大きさのバルトリン腺開口部が左右にあります。バルトリン腺から分泌された粘液が導管を通って開口部から出てきます。
このバルトリン管が詰まることにより、分泌物が溜まり、のう胞を形成します。
バルトリン腺のう胞、腫瘍の違いとは?

バルトリン腺の出口が何らかの原因で閉鎖してしまうと、バルトリン腺の中で作られた分泌物が外へ流れることができなくなります。このため、バルトリン腺が拡大してのう胞を形成します(水風船を膨らませた感じ)。これがバルトリン腺のう胞です。ほとんどののう胞は圧痛がなく,片側性で,腟口近くに触知可能です。閉鎖した腺の出口が自然に開通し、軽快することがあります。感染していない場合は、外陰部の違和感程度で痛みはありません。
一方、バルトリン腺膿瘍とは、バルトリン腺のう胞の中で感染を起こした場合「膿瘍」となります。内部には膿が溜まっており、この場合、激しい痛みを伴い、座ることもできないくらいになります。外陰部は大きく腫れて触るだけでも痛みを伴います。歩行困難となる場合もあり、排尿、排便障害をきたすこともあり、発熱する場合もあります。
どんな治療をするの?

バルトリン腺のう胞でも、大きくなく、痛みが無ければ、経過観察になります。抗生物質を投与することもあります。
しかしながら、バルトリン腺膿瘍となった場合は治療が必要です。
①抗生剤
症状が軽い場合は、抗生剤投与のみで軽快することもあります。
②穿刺・吸引(針による穿刺)
局所麻酔を行い、針穿刺し内容物を吸引します。腫れて分泌物が溜まっている部分に針を刺して溜まった粘液や膿を吸い取ります。これにより腫れがなくなり痛みも軽減します。受診してすぐに処置を行うことが可能ですが、穿刺した針穴はすぐに閉じるため再発することがあります。
③バルトリン腺開窓術
排膿穿刺や切開をしても何度も再発する場合に行います。窓のように穴を開けることで、バルトリン腺内の粘液や膿を持続的に排出することができます。
自分が当てはまると感じたら、まずは婦人科の受診を

症状が軽い場合、腫れの程度も軽く、痛みを伴わない場合も一度婦人科を受診することをおすすめします。自己判断で我慢すると、ひどくなることもあるので、気になることがあったら、自分の症状に適した治療を行うためにも、まずは、お気軽に婦人科を受診することをおすすめします。
病院で診てもらうのが、治りも早いですし、安心感も全然違いますよ。

