
私達は呼吸をする時、肺のまわりの筋肉を使って呼吸をしています。肺は年齢とともにどうしても硬くなって、その結果「呼吸の回数」が増えてしまう傾向があります。老いた肺ほど浅く早い呼吸になる傾向があり、逆に若い肺ほど深くゆっくりとした呼吸になります。老いた肺と若い肺の違いは呼吸の数にあらわれるのです。硬くなってしまった肺のまわりの筋肉を動かすことで、本来のしなやかさが全てではありませんが、取り戻すことが出来るというのです。
そこで、今回ご紹介する「呼吸筋ストレッチ体操」。もともと呼吸器疾患の患者さんのために開発されたもので、一日数回の「呼吸筋ストレッチ」を行うことで、ストレスを感じにくい体質になるほか、血圧の低下や冷え性の改善など、様々な嬉しい変化を実感する人が増えています。
呼吸について考えていなかったけど、私の肺は若いの?

私達が呼吸をする時、肺は自らの力で膨らんだり縮んだりしているわけではありません。肺の周りの筋肉が動くことにより吸気(息を吸う動作)と呼気(息を吐く動作)が行われています。この呼吸に必要な筋肉の総称が呼吸筋で、横隔膜や肋間筋などが代表的なものです。
肺がきちんと使えているかを知るためには「機能的残気量」の指標でわかります。これは息を吐いた時、肺の中に残る空気の量のことをいいます。これが多いと新しく吸える空気の量が減るので肺を十分に使えていないことになります。「機能的残気量」は、病院で肺機能検査にて調べないとわかりませんが、老いるほど浅く速い呼吸になる傾向があり、逆に若い肺ほど深くゆっくりした呼吸になります。老いた肺と若い肺の違いは呼吸の数にあらわれるのです。
呼吸筋は加齢によって硬くなって衰え、収縮運動を十分に行えなくなります。それと同時に、肺自体の弾力も失われ、空気を出し入れする力はだんだん落ちていきます。
肺や呼吸筋が衰えるとどうなる?

加齢とともに呼吸筋や肺の弾力性が衰えると、息を吐いた後に肺の中に残る余分な空気の量(残気量)が増えていきます。すると、新たな空気がしっかり吸えなくなり、息苦しさを感じたりするようになります。こうして空気が十分に入ってこなくなると、体はエネルギーをうまく生み出せなくなり、臓器の働きや代謝が低下してしまいます。その結果「疲れやすい」「胃腸の調子が悪い」「眠れない」などの不調や病気を招きやすくなります。また呼吸が衰えると自律神経が乱れるため、少しのことでイライラしたり落ち込んだり、心の不調も抱えやすくなります。
呼吸を整えるとは?

今回ご紹介する「呼吸筋ストレッチ体操」の効果は医学的にも証明されています。深い呼吸を心掛けることで不安を軽減する効果も期待でき「呼吸筋ストレッチ体操」は、2011年の東日本大震災でトラウマ(心的外傷)を受けた子ども達のケアにも活用され、心身のストレスが軽減したことも確認されています。
「呼吸筋ストレッチ体操」を行うことで得られる効果

呼吸は感情と結びついており、「呼吸筋ストレッチ体操」で深く大きな呼吸をすることで不安を軽減する効果も期待できます。呼吸筋ストレッチはストレスを抱えた人にぴったりのトレーニングです。自宅でできる簡単な体操なので、毎日やるのがおすすめです。
私はパソコンに向かっていることが多いため、背中が丸くなり、姿勢が悪い状態を長時間過ごしています。そのため肩こり、腰痛、冷え性などの不調がありました。呼吸のことなど全く考えていなかったのですが、一日数回呼吸筋ストレッチを行うことにより、背中の筋肉が伸び、肩こりも軽くなり肺の空気が入れ替わっているのが実感できるようになりました。やり方はいたって単純で簡単です。1日のうちのどこかに「呼吸筋ストレッチ」を取り入れてみてはいかがでしょうか。
より詳しい呼吸筋ストレッチ方法についてはYouTubeなどにもたくさん出ています。参考にしてみてくださいね。


