
2021年、新型コロナウイルスに感染した妊婦が、療養中に自宅で早産し、赤ちゃんが死亡しました。このことを受け、妊婦に関して、日本産婦人科学会より新たな救急要請基準が公表されました。
妊婦の接種には、流産のリスクは高くならないという研究結果が出ており、妊婦の接種は推奨されています。ワクチン接種の副作用よりも、ワクチンを打たずに感染すると重症化する恐れの方が怖いとされています。
産婦人科の関係学会は、妊娠中の時期を問わずmRNA(メッセンジャーRNA)ワクチンの接種を推奨しています。また、接種後発熱した場合には、早めの解熱剤の服用を推奨しています(妊娠中の場合には、解熱剤としてアセトアミノフェンを服用します)。
妊娠中にコロナウイルスに感染したらどうなるの?

妊娠中、特に妊娠後期(28週以降)に新型コロナウイルスに感染すると、重症化しやすく、早産となるリスクが高いと言われています。もし、妊娠中に新型コロナウイルスに感染して重症化してしまうと、治療のために、妊娠37週未満であっても帝王切開で赤ちゃんを出さなければいけなくなることがあります。
自宅などで療養する妊婦が気を付ける症状の目安として
●一時間に2回以上の息苦しさを感じる
●トイレに行くときなどに息苦しさを感じる
●心拍数が1分間に110回以上
●呼吸数が1分間に20回以上
●安静にしても血中酸素濃度が93~94%から1時間以内に回復しない
このような症状が出た場合はかかりつけの産婦人科の先生や、保健所へ連絡をしてください。
また、妊婦は、早産や流産などの兆候にも注意が必要です。出血やお腹の張り、胎児の動きが悪くなるなどの変化があれば、かかりつけ医や保健所に連絡をしましょう。
すぐに救急車を要請する必要がある
●息苦しくなり短い文章を話すこともできない
●血中酸素濃度が92%以下
このような症状が出た場合は、すぐに救急車を要請してください。
まとめ

妊娠中、授乳中、妊娠を計画中の方も、ワクチンを接種できます。感染力の強い変異ウイルス(デルタ株)の影響で、感染する妊婦が増えており、妊婦の血中濃度が下がると胎児にも影響を与えます。
日本で承認されている新型コロナワクチンが妊娠、胎児、母乳、生殖器に悪影響を及ぼすという報告はありません。予防接種法に基づいて、接種をお勧めしています。
なお、妊婦が感染する場合の約8割は、夫やパートナーからの感染と報告されています。妊婦の夫またはパートナーの方が、ワクチンを接種することで妊婦を守ることにもつながります。
ワクチン接種は強制ではありません。最終的に接種希望の同意にチェックを入れるのは本人です。しっかり考え、理解した上で、同意のチェックをお願いします。

