
婦人科看護師きくとまです。子宮頸がんワクチンの積極的接種推奨を中止していた1997年~2005年度生まれの女性に、ワクチンを公費で接種する「キャッチアップ接種」を行うことが決定しました。この年度に生まれた女性は、子宮頸がんワクチンを接種していない女性が約450万人いるとのこと。対象年齢の女性には、予診票や、ワクチンの効果・副反応などを説明する小冊子が市町村から個別で届けられるようになります。
子宮頸がんを予防するワクチンの種類は?
子宮頸がんなどのHPV(ヒトパピローマウイルス)感染症を予防するワクチンは3種類あります。
HPVワクチンの接種時期と接種回数

定期接種の対象年齢は小学校6年~高校1年相当の女子になります。
※定期接種のサーバリックスとガータシルは、接種スケジュールと成分が異なるため、初回に接種したワクチンと同じ種類のワクチンを受けることが必要になります。
望ましいワクチンの受け方

いずれのワクチンも、初めての性交渉をする前に接種をおこなうことが望ましいとされています。ただし、性交渉の経験があっても、HPV16・18型に感染していなければ、ワクチン接種で感染予防が期待できるとされています。
サーバリックス:中学1年までに接種をはじめ、初回接種の1か月後に2回目、初回接種の6か月後に3回目を接種
ガータシル:中学1年までに接種をはじめ、初回接種の2か月後に2回目、初回接種の6ヶ月後に3回目を接種
子宮頸がんのワクチン効果は?

子宮頸がんワクチンを接種した女性は、10~30歳の接種していない女性に比べて、子宮頸がんの発症リスクが6割以上低かったとの報告あり、また17歳未満に限ると、8割以上感染リスクを下げるとの大きな効果がみられています。
実際に、スウェーデンの報告では、17歳未満のワクチン接種で子宮頸がんリスクが88%減少し、英国では、12~13歳のワクチン接種で87%減少しています。
ワクチンの種類によって効果のあるウイルスの型が異なるため、予防できるウイルスが変わります。サーバリックス、ガーダシルは、ともに約70%の子宮頸がんを予防し、効果は20年くらい続くとされています。シルガードは、約90%の子宮頸がんを予防できます。日本より7~8年前からワクチン接種をはじめた欧米やオーストラリアでは、ワクチンの有効性が報告され、子宮頸がんが減少しています。
ワクチン接種の機会を逃した方へのキャッチアップ接種時期は?
1997年4月2日~2006年4月1日生まれの方は、2022年4月~2025年3月までの3年間、定期接種として、HPVワクチンを無料で受けることが出来ます。
定期接種の対象年齢を過ぎた後に自費でワクチンを受けた方に対しては、費用の払い戻しの制度もあるようですので、詳しくはお住いの市町村の窓口、保健所等に確認をしてください。
★ HPVワクチンは2013年4月に小学6年生~高校1年の女子を対象に、公費で受けられる定期接種となりましたが、接種後の痛みや副反応が疑われる報告が相次いだため、国は同年6月、対象年齢に接種を呼びかける積極的推奨を中止していました 。
子宮頸がんはワクチンと検診で予防

ワクチン接種だけでは全ての子宮頸がんを防ぐことはできません。性交渉経験のある20歳以上の女性は、必ず子宮頸がん検診を受けるようにして下さい。

