
プラセボとは、有効成分を含まない(治療効果のない)薬のことです。病気のとき、“薬を飲んだだけで安心した…”という経験はありませんか?
有効成分が入っていない薬を内服しても、薬を内服したと思うだけで心理的作用が働き、効果を表すということがあります。これを『プラセボ効果』と言います。
臨床試験では、治験物そのものの効果を測るために、できるだけ、効果に影響を与える要因を排除する方法を用います。プラセボを用いることにより、心理的影響を排除するためです。
プラセボ効果で自然治癒力が上がる?

プラセボ効果とは有効成分が含まれていない薬を、本物の薬として患者様に使用してもらったときに、ある程度の割合で治ってしまうことがあります。これは薬を内服したという安心感が、体にひそむ自然治癒力を引き出しているとも言われています。 自然治癒力とは、身体が自分自身を癒す力のことで、ケガをしたところにかさぶたができたり、ウイルスや細菌感染による発熱が治まるのも自然治癒力によるものと考えられています。
プラセボなのに薬の副作用が出ることがある

プラセボの服用が常に効果的な結果が出るのではなく、場合によっては逆効果となることもあります。いわゆる「ノシーボ効果」と呼ばれるもので、プラセボを服用すると、本来服用したと思っている薬の副作用が生じることを指します。
ある研究によると、アスピリンを服用する際、副作用があるかも知れないと言われた場合、胃腸の調子が悪くなったと訴えた人数が6倍に増えたという報告があります。確かに治験でも、作用、副作用を始めに伝えてから開始しますが、副作用は、伝えた副作用の中からの起こることが多いのです。
薬の副作用に敏感な方は、例え中身がお菓子であっても薬の形をしているだけで飲むと具合が悪くなる方もいます。
プラセボは安心感

人間は本物の薬と思いこませて服用すると、思いこんだ効果が表れることがあるとのこと。この効果は、心理的な状態や痛みなどの感覚的な状態にとどまらず、薬そのものの効果ではなく、薬を投与された(または治験された)安心感や、医師への信頼感などによる心理作用によるものです。
この効果を利用して、精神疾患などを患っている患者様に対して処方されることもあります。こころの病の場合は、治療をうけるということは薬だけではありません。かなりひどい状態であった方でも、病院に来て医師の診察を受け病状の説明をされ、スタッフや医療関係者と会話をし、その上、プラセボを服用することで次第に快方に向かわれる方も珍しくありません。
プラセボは、治験での効果以外にも、このような使われ方をすることもできるのです。

