更年期障害、手のこわばり、手の痛みは更年期症状の一つだった

婦人科看護師きくとまです。最近、あるタレントが更年期障害と上手に付き合っていることを公表し、一気に更年期症状が一般に浸透したようであります。さて、更年期症状、主にほてりやホットフラッシュ、肩こりなどが良く知られていますが、それ以外でも、違う病気と勘違いされてしまう症状があります。それは手のこわばりです。手の使い過ぎで痛くなることもありますが、女性ホルモンの減少で手に色々な症状が出ることがあります。私もその一人です。今回は更年期症状の一つである手の更年期症状の種類、治療法をお伝えしたいと思います。女性なら誰しも経験する更年期。更年期と上手に付き合っていきましょう。

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更年期の時期はいつから

最近、よく耳にするようになった更年期。個人差はありますが、50歳前後の年齢で閉経を迎え、この閉経の時期をはさんだ前後10年間(一般的に45〜55歳頃)を更年期といいます。
年齢を重ねるごとに卵巣の機能が低下し、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が急激に減少することで女性ホルモンのバランスが崩れ、心身にさまざまな不調があらわれる人もいます。

手の症状が出る理由は

女性ホルモン(エストロゲン)には、関節周囲や腱、腱鞘周囲に存在する滑膜(かつまく)の腫れを抑える役割があります。滑膜は、指の関節周囲や腱、腱鞘周囲などさまざまな部分に存在します。

女性ホルモン(エストロゲン)の低下で滑膜が腫れ、それが長い時間続くと軟骨が削れ、関節変形につながります。そのため、関節周囲に腫れ、痛みなどの症状を感じるようになるのです。手指の症状は更年期世代に多く、職業や利き手にかかわらず起こることがあります。「手の更年期障害」を放置し、痛みが7~10年続くことで、関節の変形が起こると言われています。

更年期に起こる手指症状の多くは主に5つ

手根管(しゅこんかん)症候群
  • 母指〜薬指の親指側のしびれ感と感覚低下(触った感じが鈍い )
  • 初発症状は中指のしびれ感で発症することが多く、次第に隣りの指に広がっていく
  • 夜間や明け方に痛みやしびれ感が増し、痛みのため目が醒めたりする
  • ボタンがかけにくなる、小銭を摘むことができにくくなる
ばね指
  • 手の指が曲がった位置で動かなくなる、曲がったまま伸びない、曲げられない
  • 指がカクカクする
へバーデン結節
  • 人差し指から小指にかけて、指の第1関節が変形する
  • 小指から痛み始め、変形はあまりないが腫れてとても痛む
ブシャール結節
  • 指の第2関節が腫れ、痛みや指が曲げにくくなる
  • 指の第2関節が太く変形し、小指側に曲がって、骨が変形してくる
母指CM症候群
  • 物をつまむ時やビンのふたを開ける時など、手首の母指の付け根付近の痛みがある

手の更年期症状の改善方法は?

手指の症状を含む更年期障害の治療で有効なのは、女性ホルモン(エストロゲン)を補充する方法です。しかし、過剰にエストロゲンを補充することにより、乳がんや卵巣がんのリスクが若干生じるため、乳がんや卵巣がんの経験者には使えません。そこで、今、大きな注目を浴びているのが「エクオール」です。エクオールは、大豆に含まれる大豆イソフラボンのうち「ダイゼイン」が腸内細菌によって代謝されることで作られる成分です。エストロゲンにとても良く似た作用を持つため、低下したエストロゲンの働きを補うことが期待できるとのこと。エクオール摂取で手指のこわばり、痛みなどの症状を抑え、関節の変形を予防することができるようです。関節の変形が進んでしまうと効果が少ないので、変形前の摂取開始が大切です。

その他の治療方法として、漢方薬、内服薬、テーピングなどもあります。それでも改善が難しく、腫れが強い人には、痛みの強い箇所へステロイド注射を行います。滑膜炎が起きている関節内にステロイド注射をすることで、炎症、痛み、腫れを抑えることができます。実際に私も母指CM症候群であろうと、診断され、ステロイド注射をおこないました。一時である方もいますが、私は痛みが軽減し、しばらく日常生活が楽になりました。それでも、症状がきつい時は外科手術という手も残されています。

まとめ

平均寿命が80歳を超えるようになった今、更年期から後の人生が昔に比べ長くなっています。
ある意味、更年期は女性のターニングポイントかもしれません。
更年期をネガティブに捉えず、生きがいを持って生き生きとした毎日を過ごすことが更年期障害の予防といえるでしょう。調子が悪い時は我慢せずに、婦人科、整形外科など、症状に応じた治療をしていくことが大事です。また、薬に頼りたくないと思われている方は、エクオールを含むサプリメントの活用も選択肢の一つとして試してみるのも良いかもしれません。

この記事を書いた人
きくとま

婦人科看護師。受胎調節実地指導員、ピンクリボンアドバイザー取得。
思春期からおばあちゃんまで、全ての女性を診るのが婦人科です。女性ならではの心配事、病気について、心配なことがあったらいつでもご相談下さい

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